人生は、いま、夕焼け
細見茂子さんが主人公。
茂子さんは大正9年生まれ。
細見商店という菓子問屋で生まれた。
細見商店の創業者、細見達治は京都で生まれ、大阪で菓子作りの修行を
していた。そのとき江崎利一と親しくなった。
のちの江崎グリコ創業者である。
そのあと達治は大阪から宮崎に商売の拠点を移す。
駅前で「ひとつぶ300メートル」のキャラメルを売った。
当時キャラメルなど食べたことのなかった人たちは
甘さに夢中になった。
全国的にも宮崎での江崎グリコキャラメルは売上ダントツだったのだろう、
江崎社長は達治の銅像を制作して送ってきたのだ。
幼少期、茂子さんは男の子分を何人も従えていた。
みんなキャラメルで釣られていて、何でも言うことを聞いてくれた。
「人生は、いま、ゆうやけ」
は茂子さんは95年の人生を振り返って語ったことを
聞き作家の小田豊二さんがまとめたもの。
お年よりは皆物語りを持っている。
お年寄りが一人亡くなることは、ひとつ図書館を無くすのと同じことなのだそうだ。
この本は、身内だけの宝物になる。
ネットにも、書店にも売っていない。
みやちゅう1/18記事より。